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2021年度 第5回勉強会/子宮頸がんのない世界へ【講師:Sharon J. B. Hanley】

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2021年度 第5回勉強会

子宮頸がんのない世界へ

日時2022/3/12(土) 18:00~20:00(17:45開場)
オンライン配信配信URLは、参加申込が完了した時点でご連絡します。
参加費会員:500円
一般:1,000円
学生:500円(学部生まで・学生証の提示が必要です)

講演概要

この15年間、4価と2価HPVワクチンが世界およそ140か国で認可され、115か国では、公費助成制度があり、ワクチン事業(NIP)に組み込まれている。全世界で、この2種類のワクチンは約3億回接種され、安全性に対する科学的な疑念がない。また、2014年から第2世代HPVワクチン(9価ワクチン)がアメリカで認可され、現在日本を含めて、およそ70ヵ国で承認されて、これまでに 3500万回接種されている。興味深いことは日本と同様、英国では9価ワクチンが定期接種としてまだ導入されてない。最後に2019年末に中国製の2価HPVワクチンCecolinは中国で認可され、2021年10月にWHOの事前資格審査でも承認された。全世界の57%の国々がワクチン事業にHPVワクチンを取り入れているが、実際には全世界の女子のわずか15%だけが接種を受けている。アジアなら10%。この数字の低さは、ワクチン事業にHPVが含まれていない人口が多いインドや中国などの中低所得国が原因である。Cecolinよって、手頃な価格での新たなHPVワクチンの選択肢が各国に提供され、HPVワクチンの持続的な供給に貢献するだろう。中国人以外の集団に対する異なる投与法の免疫原性と安全に関するデータを収集するため、現在はバングラデシュとガーナでもCecolinの新たな第三相試験が行われている。

女子だけではなく男子接種が承認されている国はおよそ80か国で、43か国で公費助成もある。2014年からWHOの推奨で15歳未満の女児への接種回数が3回から2回に移行し、現在殆どの国が2回接種を行っている。さらに、2022年2月から英国のJCVI(joint Committee on immunisation and Vaccination) は14才以下の男女児なら、1回接種も推奨している。ただし、15歳以上の男女、HIV陽性や免疫不全の女児と男児(たとえば、臓器移者)には3回接種が推奨されている。ワクチンの有効性に関しては、2020年のスウェーデンからの4価ワクチン報告に続き、今月に英国からも12〜13歳で2価ワクチン接種した学年で87%も子宮頸がんの発症リスクを減らす効果が示された。使用するワクチンの種類ではなく、高い接種率がワクチン接種プログラムの成功に最も重要な要素である。日本でも、積極的勧奨再開後、高い接種率を達成するためには、厚生労働省がHPVワクチンを積極的に普及させ、その安全性と有効性を広く国民に伝えていく必要がある。

講師紹介

Sharon J. B. Hanley(当会理事)

University of St Andrews出身。北海道大学大学院医学研究科生殖分泌腫瘍学講座で学位取得。同大学の環境健康科学研究教育センターの特任講師。
女性医学、特に子宮頸がん予防を研究。専門はがんの疫学・公衆衛生学。

参加方法

Peatixからお申込みください。

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※Zoomによるオンライン開催となります。
※ご購入後のキャンセルにつきましては承れませんので、予めご了承ください。