性と健康を考える女性専門家の会HP

メディカル・ギャップ(Medical Gaps)

「メディカル・ギャップ(Medical Gaps)」とは、当会で生まれた「医療現場にて生じる様々な温度差」という意味の造語です。主なものとしては、医療従事者と患者との間に生じる意識のずれがあります(主に治療方針)。医療従事者が起因となるメディカルハラスメントやドクターハラスメントの一部、反対に医療の受け手である患者が起因となるモンスターペイシェントが挙げられます。その他には、法律や制度等の社会的要因が起因となる救急搬送や院内での移動によるたらい回し、医療難民、ドラッグ・ラグや、デバイス・ラグ(欧米ではすでに使用されている薬剤や器具や技術が日本では承認が遅れ使えないという時間のずれ)等が挙げられます。
1997年、当初低用量ピル認可を求めて集まった当会メンバーは、海外では認可されているのに日本ではなぜ認可されないのか?という問いから始まり、医療従事者各々のピルに対する認識の違い、ピルへのステレオタイプ的先入観、理解不足だけでは説明できない性に関する固定観念による拒絶などを実感しました。これらの当会発起のきっかけになった出来事を紐解いていくと、まさに「メディカル・ギャップ(Medical Gaps)」の解消が目的だったことが見えてきました。
その後低用量ピルは認可されましたが、保険診療で処方出来る薬剤や疾患は限られており、ギャップの解消には至っていません。また男女の社会的性差に伴う健康問題が増え、10代向けの性教育の充実が求められ、中高年の性についての意識が多様化するなど、この20年間で性と健康に関する新しい課題が浮かび上がってきました。身体的・精神的・社会的に健やかな状態(well-being)を維持することがより一層必要になってきたのではないでしょうか。
現在のメディカル・ギャップをとらえつつ、多分野の専門家が集まった本会ならではの解決への一歩を導き出したいと願っております。


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